Brewing Tonoとは
ビールの味の決め手といわれる、ホップ。
岩手県遠野市は半世紀にわたり日本随一のホップ生産地として、ビールの魂を担ってきました。
しかし近年は、高齢化と後継者不足により生産者が減少。
これからも継続的にホップを作り続けていくために、創造的な一手が期待されています。
遠野のホップを守るだけでなく、日本のビールを前進させていくために、
遠野は満を持してビールによるまちづくりに挑戦していきます。
Brewing Tonoは、遠野の人たちと雄大な自然、
そして遠野に訪れる人たちが、
一緒になって新しいビール文化を創りだしていくプロジェクトです。
手摘みをした採れたてホップの香りを愉しむ。
新鮮な食材でビールにピッタリなおつまみをつくる。
ホップ生産者や醸造家と遠野産ビールで乾杯する。
わたしたちは美味しい時間を思い描きながら、
ビールを体験する場をつくっていきます。
遠野でしか味わえない特別な瞬間に日本中、世界中から人々が集い、
ビールを通して交流が生まれ、思いも寄らないアイデアや、とんでもなく大きな夢があふれ出す。
そして、ホップやビールづくりに関わる人や場がまたそこから生まれていく。
あたかも町全体が大きな醸造所のようになって、
さらなる美味しいビール、新しい文化、確かな経済を創りだし、
あらたな農村の在り方までをも全国に提案していきたいと考えています。
“ホップの里”から“ビールの里”へ。
2016年、夏。
遠野は、つぎの50年を見据えて、力強く一歩を踏み出します。
Brewing Tono MEMBER

TK プロジェクト
遠野市とキリンビールが遠野産ホップや食材の価値を磨き、その魅力を全国に発信するために始めた取組みで、今では、“ビールの里”づくりに向けて動き出した遠野市民による様々なプロジェクトをサポートしている。
(TKプロジェクト実行委員会:遠野市・キリンビール株式会社・遠野ホップ農業協同組合・一般社団法人遠野ふるさと公社・遠野パドロンプロジェクト)
遠野にとってホップとは
ホップについて
ビールづくりにとって大切な原材料となるホップは、苦味、香り、泡の決め手となり、保存性を高める効果もあります。
夏には最大10mにまでツルがぐんぐんと伸びます。収穫は8月下旬、リフトに乗ってツルごと鎌で刈り取られ、大事に摘みとった毬花は新鮮なまま乾燥・瞬間冷却され醸造所へと運ばれます。
近年は、生産者の高齢化と後継者不足により生産量の減少が課題。国産ホップは貴重で、国産ホップ100%のビールを飲める機会は限られています。
ホップのある風景
ホップの一大生産地である遠野ではグリーンカーテンがあちらこちらにでき、収穫の日にはホップの香りで町が包まれ、夏の風物詩になっています。遠野の小学生はみんなホップの収穫見学をし、高校生になるとホップで和紙をつくるなど、ホップはとても身近でかけがえのない存在です。
収穫量は全盛期の4分の1と減少していますが、これからもこの風景を守っていくために、国産ホップの新たな可能性を切り開いていきます。